猫 から 怪電波

サブカル巡礼の手記。主に感想文。

映画『少女椿』

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シネマート新宿にて『少女椿』を観てきた。

 

まず冒頭の段階で見せ場をねじ込むと、観客は遥か彼方に置いて行かれるということを学んだ。

 

さらに時代設定があやふやで混乱した。端役の子供の服装は平成で、カナブンの服装は原宿系で、でも汽車が走っていて四次元さながらの収納力を持ったキャンピングカーの赤猫座があって。

カオスな異世界観の演出ということなら効果的だったと思う。

 

これだけの狂気と出鱈目と不条理の溢れている中で頭一つ抜きんでてたのが町の実力者役の鳥肌実だった。

随分と前に虚飾集団廻天百眼の『少女椿』で嵐鯉次郎(親分)を演じた常川博行氏が、現役と比べて恰幅の良くなった鳥肌実を見て「是非彼を親分役に起用しよう!」というようなことをツイートしていた気がしたが(遡れなかった……)、

残念ながら今回は親分でなかったけれども、たったワンシーンなのにナチュラルにイっちゃっててやっぱり本物は違うなあと思った(褒め言葉)。


紅悦のおっぱいをみて、ああ、これが電波に乗せていい模範おっぱいかって思った。模範おっぱいってなんだろうね。

 

子犬を踏み殺す靴が夢かわいい色(返り血ナシ、死骸ナシ)でなんとも言えない気持ちになった。

 

後半からは見入ってしまった。ワンダー正光とみどりちゃんの末路には泣きそうになった。

 

少女椿に求めるのはエログロもさることながらあの退廃殺伐それゆえ夢幻極彩地獄みたいな世界観、雰囲気だと思う。廻天百眼とはまた違う少女椿だった。

 

 

最後に現役の頃の鳥肌実を。

 

 

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少女椿

少女椿